結婚式のスピーチで感無量

結婚式のスピーチで感無量

友人のNが結婚することになった時に、友人代表としてスピーチを読むことになったんです。友人代表に選ばれて嬉しかったし、彼女のために何からできることも嬉しかったです。

結婚式のスピーチを読むなんて初めて

スピーチを読むなんて初めてなので、何を言ったらいいのかわからず、急いでスピーチに関する本を購入したり、ネットのウエディング情報で結婚準備などで調べたりして、なんとかまとめることはできました。
そして、結婚式当日。私は、正直眠れませんでした。朝まで何度も練習をして、緊張と戦っていました。
なんとかヘロヘロしながら、会場に着くと、Nがウェディングドレス姿で待っていてくれました。顔を見た瞬間、なんだかお互いに言葉もなく、涙が出てきました。
Nとは、幼稚園の頃から仲がよく、小学校の頃は登下校を一緒にしていて、遠足のときには並んでお弁当を食べました。


広島での中学と高校は離ればなれになってしまいましたが、それでも文通をしながら繋がりをずっと持っていたんです。
これまでのいろんな思い出が、まるで映画のワンシーンのように浮かんできて、心のなかでは「おめでとう」と言っているのに、声が出ないんです。
こんな状態で、スピーチできるかなと心配になってきました。
せっかくの晴れ舞台なのに、私の失敗でめちゃくちゃにしてしまったら大変だと思って、何度も何度も控え室で練習しました。

いよいよ結婚式本番

そして、結婚式が始まり、いよいよ私の番がきました。私は、Nの人柄やこれまでの思い出、そして彼女への感謝の気持ちをなんとか言い終えようとしていました。
宴会場は地元広島の結婚式場です。
でも、どうしても最後の1文。
「一杯一杯幸せになってください」という言葉が言えなくて、気がつくとボロボロ涙がこぼれていました。
おまけに、息を吸った瞬間。息が変なところに入ってしまって、ゴホゴホむせてしまったんです。
すると、Nが半分笑いながら駆け寄ってきて、背中を優しくさすってくれました。
Nの目にも涙が浮かんでいて、私たちは抱き合って泣いていました。
別に、結婚するだけで遠くに引っ越すわけでもないし、いつでも会えるのに、なぜか哀しくて仕方ありませんでした。
そして、そんな哀しみと同じぐらい、Nの結婚か嬉しくて仕方ありませんでした。
私たちの姿に、他の友人たちも笑いながら泣いていました。
なんだか、涙、涙の結婚式にしてしまって、Nには申し訳なかったです。
今でも、たまに食事に行ったりするとこのことを言われてしまいます。
私としては、あのときは本当に感無量だったのです。

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